KDOC 36: 『TAKE NOTES!』
有名な社会学者が実践したメモの方法論「ツェッテルカステン」について説明する本。
メモ
- 仕事において、準備(メモ)が一番重要。才能とか知能とか言う前に、ちゃんと準備しろ
- 自分の言葉にして書く
- 研究や学習に計画はいらない、だって。たしかにうまくいった試しはない
- メモで重要なのは、集めるだけでなく、組み合わせて新しいアイデアを得ること
- ひとつのアイデアやメモの価値は文脈によって決まる。記録したのとは別の文脈で役に立つことが多い
- ルーマンは同時にいくつか執筆していた。つまったら別のことをやっていた、は勇気づけられる
- やりたくないことをやらなかったからこそ印象深い仕事ができたといえる
- 成功とは強い意思と抵抗に打ち勝つ力の産物ではない。最初から抵抗を発生させない賢い仕事環境の成果である。適切なマインドセットを持つだけでなく、適切なワークフローを持つ
- メモの間にリンクをつけることで、ルーマンは同じメモを別の文脈でも使えるようにした
- 順番がない。リンクを貼ってメモを自由に置くことでテーマを発展させる
- メモが迷子にならないように索引をつける
- 本当の意味で理解したいなら、自分言葉にしなければならない
- メモは自分の言葉で書く
- メモの種類
- 走り書き
- 文献
- 永久保存版
- 引用は最低限に。読んだ言葉の意味を正確に理解するために、自分の言葉で書く。書き写さない
- とったメモ同士をつなげる
- 読書のやり方が変わる。何もかもを書き留められないので、関連性の高い内容に集中する。理解していなければ自分の言葉でまとめられないので、集中して読むようになる
- メモするときは、ものごとの意味を自分の言葉で説明する。何度も強調していること
- 「書き上がったものがすべて」の意識が重要。書くことそのものではない
- メモをとるときはつながりを意識する
- コンテナの例えは強引に見える
- ツェッテルカステンでメモを取るときに考えること。どんな文脈でこのメモをもう一度見つけたいか
- 資料をトピック別に分類しがちだが、意味がない
- トピックごとにボックスを持つ代わりに、すべてのアイデアを1つのボックスに入れる
- すべての手順をひとつの目標「公表できるレベルの洞察を得る」に向けて合理化する
- トピック別に分類すると、増えれば増えるほど収集がつかなくなる。ツェッテルカステンは増えれば増えるほど価値が上がる
- トピック別分類は取り出しにくい。ツェッテルカステンは忘れたことがすぐ出てくるように設計されている
- 永久保存版のメモは必要な情報が自己完結した形で、いつでも理解できるように書かれている。捨てない。同じ形式で同じ場所に保存する
- 走り書きのメモと混同してはいけない
- 文脈に依存せずに思い出せる
- あとで見直さないことがわかっているなら、メモを取るのは意味がない。やめる
- 最初に結論やゴールを決めるわけではないので、それぞれのメモを取ったり議論する過程でフィードバックを得やすい
- 本当に理解しているかはメモでわかる
- 意味がわからないまま文献メモに言葉を書きとどめても、永久保存版のメモに書き直し、他のメモと関連付けようとしたときに気がつく
- ものを書くすべての人たちにとって、本当に理解できているかを確かめられる(自分の言葉で表現する)ことは重要な能力
- そのためには理解不足を認識しなければならない
- 自分自身の考えを文章で表現すると、本当に考え抜いたかがわかる
- メモの保存よりも、関連するものが何かわかることに価値がある。そして混ぜ合わせたアイデアに価値がある
- 完成に必要なジャンルの違うタスクを分離する
- 思い出すとは常に、理解すること
- メモを入れる際には、問いが重要
- 言葉を書き写すだけに終わってしまうのはよくある失敗。アイデアのパッチワークにはなるが、一貫した思考にはならない
- ツェッテルカステンとどう関連するかを常に念頭に置いて読む
- 本の中で言及されていることと同じくらい、言及されてないことについても熟考する必要がある
- 大切なのはメインのツェッテルカステンに有用なメモを蓄積すること。その目的のためにどうメモを取るか
- 文献メモはツェッテルカステンに価値を与える永久保存版メモを作るための手順にすぎない
- 何をメモするかの基準は、ツェッテルカステンないの議論に寄与するかどうか
- 自説に反するデータは議論に寄与するのでとても有用
- リチャード・ファインマンはある概念を理解できているかどうかは入門講義ができるかどうかで決まると言った
- メモを取るのはそのミニ版だ
- 未来の無知な自分に対して書く
- 書くことのメリットは対象について理解していないという事実を突きつけてくること
- 自分の言葉で説明するということは、これらを考えること
- 読んだ内容の意味
- それがさまざまな問いやトピックに与える情報
- 他の知識とどのように組み合わせることができるか
- 思考するためにメモをとる。記憶するためではない
- 経験の浅い読者は、テキストに書かれた問いと主張と枠組みをうのみにする傾向がある
- これまさに自分だ
- 数学書の読み方の本にも通じることが書かれているな
- すぐれた読者はあるアプローチの限界を認識してテキストで言及していない内容を見抜くことができていた
- 引用を収集するのではない。テキストの主旨を短い説明で書き留めることが重要
- ある概念が別の概念とどうつながるか、あるいは別の概念をどのように導くかをはっきり書き留めること。いやおうなく各アイデアを明確にして、他のアイデアと区別することができる
- 新しいメモは、すでにあるメモとはっきりつなげて書くのが理想
- 百科事典をつくるわけではない。自分の思考に役立つときだけ書く
- 索引のためのキーワードの選び方。内容を忘れたとしても、 自分がこのメモをもう一度見つけたいと考えるのはどんな状況か
- メモを絶えず比較していると、古いメモを新しい観点から考え続けることができる
- 一見同じ概念に違いを見出したり、一見異なるアイデアにつながりを見出したりするのは、重要なスキル
- 「メモ1枚にひとつのアイデア」に制限することはアイデアを自由に組み合わせるための前提条件
- モジュールは小さいほうが組み合わせやすい
- 想像力に対する最大の脅威は構造がないこと。構造がないとアイデアの差別化、比較、実験は不可能
- ツェッテルカステンは区別と判断を強制し、違いを可視化する
- 執筆とは下書きの改訂にすぎず、その下書きとは一連のメモを連続した文に書き直す作業にすぎない
メモを取りすぎに見える。取捨選択ができてないような。
Backlinks
- KDOC 37: 達成のしかた。トップダウンvsボトムアップ
- KDOC 38: ツェッテルカステンのやり方
- KDOC 43: 行き詰まったとき別のことをやるのに罪悪感を感じなくていい
- KDOC 150: メモに関連を作れない理由
- KDOC 153: すでにあるメモから、関連させられないか考える
- KDOC 154: よくないメモの例
- KDOC 155: 文献メモには内容のメモしか書かないようにする
- KDOC 156: 深く理解できないのは疑問を持たないから
- KDOC 157: 今のメモで足りないこと
- KDOC 158: 記録として書くだけでは意味がない
- KDOC 161: KDOCの目的
- KDOC 164: 『Obsidianでつなげる情報管理術』
- KDOC 165: メモの課題と対応策
- KDOC 166: KDOCは何ではない
- Insomnia